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アメリカの目の医療、ヴィジョンセラピーについて

      2016/02/21

以前にコストコのeye doctorに娘を連れて行った話を書きました。
その時は、コストコには検眼医(optometrist)がいますよというお話をしました。

コストコのおすすめ☆食料品・日用品だけじゃないんです!

今日は、そのアメリカの目の医療について、書いてみたいと思います。

そもそも、なぜeye doctorに連れていったのかというと…

娘が自分で字が時々二重に見えると言ったからでした。

実は、以前から娘の目については親としても「あれ?」と感じることがありました。それは、小さい頃から、カメラのフラッシュなどを異様に嫌がり目をつぶってしまったり、しょっちゅう目をこすってたり。日本で通っていた幼稚園で、目が痛いと言ってよく洗いにいくと聞いたり。気になるので、日本で眼科に行きましたが特に異常はなく、目薬をもらうくらいでした。幼稚園はグランドが砂だから、土が目に入りやすいのかな?ドライアイかな?と思っていました。
アメリカに来てから、自分で本や字を読みだす年齢になりました(年長の夏休み5歳で渡米)。すると、片目をつぶって本を読むことが時々あったり。

娘が自分で二重に見えると言い出す前に、日本語補習校の先生から、「娘さんは目が悪いんじゃないでしょうか?」と言われました。
目をよくこすって片目をつむったり、字がまっすぐに書けなかったりといったことで気になったようです。
同じ頃、娘が通う現地校で視力検査がありました。だけど、結果は普通でした。

でも、娘が自分でも二重に見えると言ったので、学校の検査結果も携えて、もう一度目の検査に行くことにしました。

アメリカの目のお医者さん

アメリカの目のお医者さんには2種類あります。

  • optometrist(検眼医)
  •  opthamologist(眼科医)

どちらもドクターですが、opthamologistの方が目の病気のスペシャリストで、手術ができるそうです。
通常、eye doctorというと、optometristのことを指すようですが、検眼、メガネやコンタクトの処方をしてくれるようです。
ちなみに、アメリカでメガネやコンタクトを作る時は、必ず目医者で検査をして、処方してもらわないといけないんですって!
メガネ屋に行っただけでは、作ってもらえないなんて。
ところ変われば、医療システムは本当に違うので戸惑います。

我が家の娘の目ですが、私たちは最初、乱視を疑っていました。
目の検査はひっかからなかったけど、片方が乱視とか?
とにかく、メガネが必要なのかもっと。
今、娘はアメリカの学校で1stグレードです。小学校一年生ですね。クラスでメガネをかけだした子が20人中8人もいます!(驚)
多いと私は感じましたが、どうなんでしょうか?今は日本の小学生たちもメガネの子が結構いるんでしょうか?
私の子供時代は、小学1年生でメガネをかけてる子はクラスに1人か2人程度でした。今の世の中、小さい子供の目に対しての環境はよくないかもしれませんね~。

ちなみに、娘の学校の目の検査結果は、

Far vision: Right eye 20/25
Left eye 20/25
Near vision: Right eye 20/20
Left eye 20/20

でした。さぱりわからんやないか~!1.5とかとちゃうんかいな…。
目の検査結果も世界共通ではないという事実。

日本の視力検査に当てはめるには、割り算をすればよいらしいです。
20/20なら、20÷20=1.0
20/25なら、20÷25=0.8

near visionとfar visionについてはよく分かりません。近視と遠視の検査なのかな~?日本みたいにスプーンみたいなので片目を隠してやったようです。(帰ってきてからスプーンでそれをマネする遊びをしてました~)
この検査でいうと、遠くの視力は0.8でそんなによくないような…。とりあえずパスでした。
実はこのテスト結果の用紙も目医者に行くので、学校のナースからもらってきたものです。目の検査がパスの場合は、何のお知らせもなかったんです。

コストコのoptometristで検査をしてもらった結果、やはり娘の視力検査結果は異常はありませんでした。
コストコの検査は、機械を使ったりしてもっといろんなことしてましたね~。

しかし、先生からはこんなことを言われました。

At my exam 〇〇 does not show a need for traditional eye glasses to help her see. 〇〇 has trouble with her eyes working together or coordinating with one another. At near when she is reading she has to work harder to keep her eyes straight. It becomes harder as she tires which results in seeing double. This problem is not typically corrected with traditional glasses, but with vision therapy. (先生からいただいたメール原文)

つまり、検査結果から、矯正メガネは必要がない。彼女のトラブルは、両目を一緒に動かす時もしくはどっちかにある。近くで見る時、彼女の目はまっすぐに保つことが困難である。そのため、疲れて二重に見えたりする。この問題は、通常のメガネでは矯正できないが、ヴィジョンセラピーなら矯正できる。

というような結果だったのです。
そして、そのヴィジョンセラピーのスペシャリストであるoptometaristのドクターを紹介してもらうこととなりました。

ヴィジョンセラピーって何?

まず、ヴィジョンセラピーって聞いたことない。

紹介されたヴィジョンセラピーに置いてあった冊子などから参考にしてみたいと思います。

目から入る情報はとても大切です。目から入って脳に伝達して、私たちはほとんどの情報を目から得ているのではないでしょうか?
学校で学ぶことの多くは、目を通して行うことに占められています。読むこと、書くこと、板書すること、コンピューターを使うこと。これらは、まず目をとおして行われますよね。

そして、視力検査で正常だからといって、手元で行う作業に目の問題はないかというと一概には言えないようです。

日本のサイトで見たのですが、学校で行われる視力検査は、5メートル離れて、輪の開いている方向を示しますよね。輪は上からどんどん小さくなって、どこまで見えるかという検査です。つまり、近視を調べる遠方視力検査です。遠方でその視力があれば、手元も同じ視力で見えているという解釈のようです。

だけど、遠方視力検査で問題がないのに、実はもっと近いところで行う作業の目に問題がある場合があるようです。その機能が十分に発達してなかったりすると、学ぶことが難しくストレスになって、特に言葉で上手に説明できない小さい子は態度に現れてくるようです。又、学業の低下にも表れるようです。

  • 手元で行う作業を嫌がる
  • 作業はするが、理解が伴わない
  • よく疲れを感じたり、不愉快になったり、集中力が続かない
  • 近視や、片方の目を抑えることで対応する

ヴィジョンセラピーはこのような隠された目のトラブルやストレスを取り扱って、近くを見る作業(near vision work)をもっとストレスなくできるようにするセラピー?トレーニング?だそうです。
(我が家は一回目のテストに行っただけなので、具体的に何をするのかまだわかりません。)

ここで、視力検査ではわからない目の問題のサインを挙げておきます(クリニックに置いてあった冊子参照)

  • すごく近くでもって本を読む(7-8インチ以内 大体20センチ以内ぐらいです)
  • 読むとき極端な角度で頭を本に向ける
  • 読むとき片目をふさぐ
  • 手元の作業をするとき、目を細める
  • 手元の作業をするとき、姿勢が悪い
  • 読むとき、目だけを動かすかわりに、頭を前後に動かす
  • 腕の長さより短い距離での作業の後は、集中力が続かなかったり、眠気を催す
  • 読む宿題に時間がかかる
  • 読んだり書いたりしていると、子供自身が時々もしくはよく字がぼやけたり2重に見えると訴える
  • 板書する時や教科書を書き写す時、書いている場所がわからなくなる
  • 読むとき、ペンで読んでる場所を追わないとできない
  • 上に書いたり下に書いたり、変則的な字やスペースをいれたりする
  • 鏡文字を書いたり、言葉を書き間違える(たとえば、sawをwasと書き間違える)
  • 小さな字を見落とす
  • 読み返したり、字を飛ばしたり、行を間違える
  • 次の行に移ると、同じ言葉を認識しない
  • 数字を整列して並べられない
  • 読んだり手元の作業後は頭痛がする
  • 近くをみる作業の後は目が傷んだりしみたりする
  • 手元の作業の時だけ、頻繁にまばたきする
  • 読んでる時やその後すぐに目をこする
  • 読み続けると理解力が落ちる
  • 想像に欠ける(何について読んでいるのか説明できない)

うちの娘は思い当たる項目がいくつかあります。。。

我が家はコストコの先生に紹介されたヴィジョンセラピーのクリニックにこのあいだ行ってきました。
そこで、もう一度目の検査を受けました。

その結果、やはり目の問題があると言われました。
それは、「Convergence insufficiency」だということです。日本語に訳すと、「輻輳不全(ふくそうふぜん)」。
日本語でもさっぱりわかりませんね。
輻輳とは、目を真ん中に寄せる力だそうです。つまり「より目」ができる機能ですね。
普通、近くのものを見ようとすると、両目が鼻の方に寄っていきます。特にスマホなど小さなものを一生懸命読もうとすると自然になります。
しかし、娘の場合は左目の輻輳が十分働いていないそうです。近くのものを見る時、左目は十分に寄ってこない。
そのせいで、2重に見えたり、左目を手で押さえて本を読んだりしているようです。
そして、遠くから近くを見る時も、左の目がついてくるのが遅いというようなことを言われました。テストの最中に、あるオブジェクトを目で追うのをするのですが、娘の場合、目だけで追わず頭を一緒に動かしてしまっていました。

今度、又これらの症状を詳しく調べるテストが行われます。
その後、親がテスト結果とセラピーのプログラムについての説明を受けて、セラピーが開始されます。

娘には他にも気にある症状があります。もしかすると、それも目から来ていたのかも。
でも、我が家は1年半前に日本からアメリカへ来て、生活が大きく変わってしまったので、それに対するストレスなのかもと思うところもあります。

とりあえず、子供が2重に見えると言ったことに、何らかの答えが出そうで良かったです。
私自身、目が良くて、今でも裸眼で生活しています。(老眼ははいってきている、最近…)
だけど、目にトラブルを抱えていると、ストレスはすごくかかるだろうと容易に想像できます。思えば、1stグレードになって、現地校も日本語補習校も読み書きが増えました。娘の症状も、それにともない目につくようになった気がします。

おかしいなと思ったら、学校の視力検査だけで安心せず、検査をすることが大事ですね。

ヴィジョンセラピーについては日本語の情報がネット上にあまりありませんでした。日本にはなじみのない治療ですので、今後もこのヴィジョンセラピーについてわかることがあれば情報を挙げていきたいと思います。

ただ、日本でもヴィジョントレーニングを行っているところはあるようです。

視機能トレーニングセンターjoy vision

特別視機能研究所

どちらのサイトの代表者もアメリカのoptometristの資格をお持ちのようなので、娘が行ったクリニックと近いかもしれません。

参考になります!

 

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